YAWATAの仕事

YAWATAのプロジェクト

初の海外大規模プロジェクト

国内のみならず、世界で活躍するYAWATAを目指し、英国での都市間高速鉄道プロジェクトについてご紹介します。

受注の経緯

日立様が英国で受注された都市間高速鉄道計画(IEPプロジェクト)に、当社が参加できたことは、後の海外展開において大きな自信となりました。当時、海外での大規模案件の実績は無く、受注獲得の為には、海外特有の要求事項への対応力と十分な体制が整っていることが重要なポイントでした。

2012年末にロンドンで行われたプレゼンテーションにおいて、日立様の英国現地法人Hitachi Rail Europeの経営陣に対し、当社の細やかな対応力や十分な体制が整備されていることを示しました。その結果、前向きな評価を得られたのに加え、商務契約の交渉を念入りに進めていたことも後押しとなり、当社の海外初の大規模案件受注に至りました。

課題⇒解決までのストーリー

欧州規格の認定について

初めての国際規格への対応、特にEMC試験や温度・振動などの環境系試験は大きな試練でしたが、最も困難だったのは、欧州インターオペラビリティ指令(TSI)に基づく認定の取得でした。当社の非常通報スイッチの形状が、TSI指令上の「手に障害を持つ方は手のひらで押せる形状でなくてはならない」という条件に合致しておらず、認定取得に向けての問題に直面しました。対策としてスイッチボタンを8㎜外に引き出す設計変更が必要となります。その場合、大幅な設計変更と製造工程の再構築が必要となり、新たに納期を守ることが最大の課題となりました。課題に立ち向かうべく、より一層社内で密に連携を図った結果、無事認定を取得できました。期限内に当社機器システムを納品し、プロジェクトの成功に貢献することができました。また、この功績が評価され、ベスト日系サプライヤー賞を受賞いたしました。

その後、今後の展望

IEPプロジェクト契約後、数カ月が過ぎた頃、当社大森工場で英国からの20名近い見学者をお迎えし、面前でのプレゼンが好評を得て、皆さんが満足気な様子で帰って行かれた姿が、つい最近のことのように思い出されます。このような、初めての国際規格対応の車載放送装置の納入と安定運行を成功させた経験は、今後の海外案件への自信と原動力となりました。その結果、シンガポール、インドネシア・ジャカルタ、ミャンマー国鉄とフィリピン・マニラ案件向けなどの受注活動へと繋がり、現在も海外展開に向けて注力をしております。

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